結構長きにわたってオダギリジョーの大ファンで、そもそも彼は映画監督になりたくてアメリカの大学に行ったのに手違いで俳優になるコースに入ってしまった、ことも知っていたので、今作はそういう作品を手がけていると聞いた時から注目していた、、割りには劇場公開を逃してしまったきり時間が経っていたのだけど、
アマプラに来ていたのを知って、即鑑賞。
いやしかし、これは参った…。
冒頭から度肝を抜かれる素晴らしいカメラワーク。
水の温度や手触り、光の照り返し度合いから空気の湿り気や匂いに至るまで、あまりに繊細かつ高い解像度に
これは晩夏、中部〜東北にかけての日本海側のちょっと内陸
まで自分の中で特定してしまったのだけど(案外当たってた...)
そこではたと止まった。
話が進むにつれ、場所や時代は敢えて匿名性を高くしておこうという意図なのはわかったのだけど、全てがキッチリ説明され(過ぎ)てるようでいて、ところどころに突如として物凄い違和感も挟まれる。
どうしたものかなあ と思っているうちに
これだけ雄弁に物語る映像と役者が揃っているのに何故こんなに「台詞」で喋らせるんだろう…という場面の連続。
強烈に伝えたいこと(テーマ)があるのは、よくわかった。
でも、この伝え方があなたがやりたいことだったのか?
オダギリジョーよ、 と思わざるを得なかった。
次作に期待、、、という気持ちもあるけれど、ここら辺で役者としての次の一手を観たい気持ちのが強いかも...。