かえるのエリー

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜のかえるのエリーのレビュー・感想・評価

4.3
昨日の作品の反動で楽しいものか感動ものが観たくなり、ウォッチリストからこちらをチョイス。鑑賞前は146分長いな〜と思ったが、すっかり惹き込まれあっという間だった。そう思わせた大きな要因は、とにかく達者な女優陣。その後の皆さんの活躍は素晴らしく、今思えば奇跡のキャスティング。


以下ネタバレ感想


メイドのリーダー的存在エイビリーンに「マ・レイニーのブラックボトム」のヴィオラ・デイビス。本作でアカデミー賞の主演女優にノミネートされた。黒人の扱われ方に怒りを感じつつも、メイド先の白人の子供には溢れんばかりの愛を与える。ラスト「わたしの子をよろしく」は痺れる。

エイビリーンを後押しするメイド仲間ミニーに「シェイプ・オブ・ウォーター」のオクタヴィア・スペンサー。本作で助演女優賞のオスカーを手にしている。チョコパイの仕掛けは天才!?(笑)

白人仲間にハブられる、ちょっと天然なシーリアにジェスカ・チャスティン。彼女も本作でアカデミー賞助演にノミネート! クールな役もこの手の役もよくハマるね〜。

主役はブレイク前のエマ・ストーン。「アメイジング・スパイダーマン」の前にこんな主演作があったのね。その母に「アイトーニャ」で毒親になりきりオスカーを取ったアリソン・ジャネイ。出番が少ないものの、流石の貫禄。

そして、ブライス・ダラス・ハワード、徹底的に全てを背負った悪役が素晴らしい。大変申し訳ないが「ヴィレッジ」では(あぁ〜親の七光りでお嬢ちゃんが出てきたなぁ〜)と思っていたが、今では監督業までやるマルチな才能。お見それしました。

2009年に発売された小説の映画化なので実話ではないが、メイドの扱われ方などリアルにあっただろうし、彼女らの告白本を秘密裏に作ろうとする様はハラハラし、最後は涙無しには観られなかった。シーリアの旦那がいい人でよかったよ。。。