刑務所長が死刑執行の責任に追い込まれる姿を描き、死刑制度の是非を問う作品。
バーナディンは職責と死刑制度への疑念との間で葛藤し、精神が蝕まれていく。
死刑囚アンソニーはもちろん、バーナディンの夫ジョナサンや、アンソニーの恋人イヴェット、被害者の遺族、アンソニーを支援する弁護士、牧師まで、それぞれの心の内を描く。
非常に重厚かつ繊細に、そして何よりさまざまな視点を以て死刑制度を描いている。
深刻な社会問題を掘り下げつつ、ひとつのドラマとしても仕上がっている。
刑務所の外での抗議活動が、登場人物たちの心をじりじりとざわめかせる。
ラストのクローズアップは圧倒される。
バーナディンの葛藤や苦悩をまざまざと見せられる。
アルフレ•ウッダードの演技は素晴らしい。