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サバハのjonajonaのレビュー・感想・評価

サバハ(2019年製作の映画)
3.9
もはや韓国のお家芸なのか『コクソン』のような宗教系スリラー映画。
似非宗教家が嫌いな野次馬根性の牧師が主人公なので、無心論者が多い日本人(というか僕)にとっては入り込みやすかった。
コクソンよりも宗教ミステリーの側面が強めかな。
双子の片割れが足を食いちぎって生まれてきた…って冒頭の設定から引き込まれたので、やっぱりそこでインパクトが有るって大事だな、と。
ある新興宗教団体を追い始めて、それが予想以上にキナ臭い展開になってくる…
ミステリー色がかなり強くて調査していくごとに次へ次へと二転三転する展開から目が離せない。
宗教団体の動向を追う牧師の主人公と並行して、物語の核になるある一家の動きを挟み込む構成も見事で引き込まれる。
日本の話題も結構出てきて、嬉しいやら悲しいやら…笑。韓国映画の魅力は結局宗教を題材にしてもエンタメとして面白いところまで昇華させられるサービス精神にあると思う。ステキ。

ところで韓国だと田舎では結構新興宗教とか本当に流行ってるのかな?日本での新興宗教というと、オウム真理教の影響もあって一般的には新興宗教自体に嫌悪感があるけど、代わりに今は神や仏よりも情報が信仰されて情報宗教って呼べそうな集団がいるように思う。世界情勢やら株やらに陰謀を絡めて話して『この情報を信じるかは貴方次第。信じた結果騙されたという人には初めから話してない』っていう類いの。
昔からいたのかも知れないけど、増えちゃいないかな?気のせいかな。映画とまったく関係ないですけど笑
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