オザキ

アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場のオザキのレビュー・感想・評価

3.9
戦って戦って戦った
末にあるのは…?

<あらすじを一言で>
第二次大戦中、奪われた土地を取り戻すためフィンランドがソ連に攻め込む。最前線で戦う兵士達の毎日。

戦争映画は好きです❤️ ある程度の数を見てきたと思いますが、個人的に最も注視しているのは”何を切り取って描くか”です。家族との絆、戦地の緊張感、はたまたホロコーストなど、作品ごとに違った切り口で『戦争』という同じテーマを見つめるのが面白い所だと思います!

今作の切り口は、最前線で戦う兵士たちの”無力感”や”はかなさ”にあります。作品のタイトル通り、登場キャラクター達のバックボーンはほとんど語られることがない、まさに名も無き兵士達。彼らにあるのは命令通りに突撃して散っていくだけの毎日しかなく、戦場にはドラマティックな展開もなければスポットライトが当たることさえありません。個人的には、使い捨ての駒たちの視点から捉えた戦争を無慈悲に切り取った良作だと思います。

ただ、かなり淡々とした締まりのない展開ですし、いつまでも希望がもたらされる兆しが見えない絶望感は予め想定して観賞すると良いです!⚠️
オザキ

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