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窮鼠はチーズの夢を見るのjjjkのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
4.5
これは良かった。
なによりエロい。

純愛だとか真実の愛だとかよく言われるが、この映画では周囲を振り回して、傷つけても相手を好きになってしまうどうしようもなさ、切実さがリアルに描かれている気がする。大伴ははたからみればどうしようもないクズ男だが、なぜか嫌いになりきれないというか、彼がモテる理由も、彼が単に軽薄だから周りを傷つけてるんじゃないんだと思って、ちょっと共感してしまう要素がある。そして何より、最近は同性愛をあえて特別なものとして描かない風潮があるけど、今の日本ではまだまだこの程度障壁を感じてしまうのも事実。そこら辺の同性同士の恋愛の難しさもきちんと描いていて良かった。

そしてキャストが良い。大倉くん、ジャニーズなのにすごいって言うのはジャニーズを軽視してるみたいに思われてしまうかもだけど、アイドルとしてのキャリアに傷がついてしまうかもしれないような濡れ場やヌードをやりきっている。そして成田凌のすさまじさよ。最初の大伴とのキスシーンからエロすぎるし、惚れてしまった方の負けというか、今ケ瀬の苦しさや、闇の部分を本当に体現しきっていて見事。あぁ、大伴の部下の女の子も嘘くさくない純粋なかわいらしさが本当良かったし、なつき先輩も良かったなぁ(ゲス極のメンバーとしってビックリ)。ああいう気の強い女って、なんかお団子ヘアー多いよね。

なんというか、少し俯瞰視点からカットをあまり割らずに撮った撮影とか、恋愛についてだけではない人と人との距離感の絶妙さとか、本当に刺さる作品だった。原作もとても読んでみたい。
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