このレビューはネタバレを含みます
ただ苦しい( ; ; )泣き散らかした( ; ; )
という話はさておき、改めて考えると2つの苦しさがある。
1つ目はストーリーの苦しさ、今ヶ瀬の粗末にされてもなお執着してしまう恋愛、今ヶ瀬⇔恭一間のすれ違いによる具合の悪さ、岡村さんの環境およびタイミングの悪さ…あげればキリがない。
2つ目は性指向へのバイアスの苦しさ。
恭一自身のゆらぎは違うものだと思っていて、夏生・岡村さんあたりの発言のくだり。耳にいれたくないくらい直接的なんだけど、実際自分がいる場でこういうバイアス発言が出ることはまだ多いし、今登場人物が発言することに意味を感じた。
来年なのか、はたまた5年後10年後なのか、もっと遠いのかわからないけれど、「なにこれ、こんなこと考える人がいたの?」と発言自体に違和感・嫌悪感が残る社会であるべきだと思うし、そうなってほしいという祈りもある。今描くこと、今観ることに意味があるんじゃないかと。
そう思うと、2つ目の苦しさは(一刻も早くなくなるべきだと思ってますが)今しか享受できない感情かもしれないし、そう願いたい。
そんな感情を抱きつつ、原作ある作品なのでどこまで反映されているのかわからないけど、行定勲氏はさておき(本人の思想と言葉が直結せず、空回りしてしまう印象がある)、堀泉杏氏の思想あたりdigりたい。