浅野公喜

フォードvsフェラーリの浅野公喜のレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.0
久々に映画館に行き鑑賞。

扱いにくいが才能の有る人間、(時に板挟みになりながら)それを支える人間達・・といったドラマが非常に充実しているので車に詳しくなくても楽しめる作品だと思いました。車好きなのでレースがもっと多ければ・・というわけではなく、むしろドラマパートがしっかりしているからこそ、CGを一部使っているとは思うものの違和感無く観れる力の入ったレース部分がより際立っている印象を受けました。

劇中で大活躍するフォードGT40がルマンで優勝した伝説や、キャロル・シェルビーの存在は知っていましたが、ケン・マイルズとその人生については全く知らない状態で、レースの最後(最近の一部日本の運動会っぽい?)と彼のその後の展開には少し驚いてしまいました。

殴り合いで仲良くなるのは世界共通のよくあるパターンなのか分かりませんが、日本の青春学園ドラマ風で微笑ましく、社長をGT40に乗せて説得したり、子供とサーキット(空港)で語り合うシーンも〇。

フェラーリのエンツォ爺は勿論、ダン・ガーニーやブルース・マクラーレン等実在したレーサーやちょっとだけ日本人らしきレポーターも登場。去年亡くなったアメリカ自動車業界の重鎮のリー・アイアコッカと社長のヘンリー・フォード2世の確執も僅かに描かれており、そのアイアコッカが携わった初代マスタングの企画・発表シーンが有ったのが個人的に嬉しかった所です。
浅野公喜

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