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DUNE/デューン 砂の惑星のkazwowのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.5
ブレードランナー2049に続くリメイク映画として危ぶんでいたけれど、こちらは別次元で良い映画だった。映画たる映画であり、以前の映画に対して「違う違う、こうだろ、こう!」という監督の姿勢が一貫している傑作。
シャーロット・ランプリングのドスの効いた声と演技まで含めて、キャスティングにも大満足、というのはおそらく2つの理由があって、ひとつは互いに固有の文化を有する血族という、シェイクスピアもかくやというようなこの物語特有のモチーフを大いに意識していること、そしてもう一つは俳優ではなく、演出も含めた役柄を前面に出していることで、どちらも物語に対する真摯な向き合い方を大いに感じさせるし、何より共感しかない。
また、並外れたスケールの描き方、例えば浮上途中で爆撃された軍艦が自壊していく描写であったり、特有の機構を有する飛行機の画面への入れ方が、筋書きの演出なんていう安っぽさを超えて世界のディテールとして使われているところもすごく好き。
大満足であるです。
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