あっちには『ジョン・ウィック』だの『フロム・ダスク・ティル・ドーン』だの、いろいろありますが、日本にはこの映画があるでよ、っていう映画。とてもよい。
それらに共通するのは、純粋にアクション映画を楽しもう、という意気込みで、そこにはドラマを盛り上げるあれこれの演出すらあれど、その演出には決して引きずられることのない、まさに信念がある。
そこには家族だの愛情だの不幸な過去だの、といったものに含みをもたせるダメな日本映画にあるような安っぽさはまったくなくて、
ただただひたすらアクションを盛り上げる勢いにのっていく爽快感がある。そのアクションも、変にカンフーに染まったりトレーナーに習ったりした形跡とは無縁の、純粋にオリジナルな振り付けと周到なカメラワークによるものだ。
この映画の完成度を知る上では、映画を見たあとに、youtubeで女優の方々の宣伝を見てみるのがよい。そこには、映画を見た我々が求めている彼女たちは、全くいない。演技っていうのは、そういうものだろ?才気あふれるお二人と、監督の将来に幸あらんことを!