laszlo

グレース・オブ・ゴッド 告発の時のlaszloのレビュー・感想・評価

3.0
2018年 仏 ベルギー 合作
WOWOW

カトリック教会の聖職者プレナ神父は児童性愛者でした
たくさんの被害者がいるけどみな心の傷が深く声を上げることができません
結婚して子供も5人いる男がその神父が未だに教会の子供向けの活動に関わっていることを知り新たな被害者を出さないため勇気を出して声を上げます
最初は教会の自浄作用に期待しますが組織を守る壁に跳ね返されて結局は起訴することになります
そしてそれをキッカケに漸く他の被害者も後に続きます

神父がそういう行為をすることは言語道断で決して許されることではありません被害者のトラウマを思えば可哀想でなりません
根っこは学校のイジメ・スポーツ界のセクハラ・会社のパワハラなどと同じです
昔はこういうこともあったのだろうと思っていたらエンドロールを見て驚きました
プレナ神父の裁判開始は2020年1月のようです

いつの時代でも何処にでもおぞましい人間はいるものですが自分が被害者もしくは被害者の関係者になった時正しい行動が取れるのか?考えさせられる作品でした

2021.8.31 追記

日本は幼児性愛を扱うアニメが氾濫してると欧米諸国から非難されますがより根が深いのは欧米の方でしょう

宗教という厳粛な閉じられた世界で無垢な子供を相手に犯行が行われたら防ぎようがありません

比較してどちらがより酷いと言っても済む問題ではなくこれからは親たちが子供を守るシステムを社会として作り上げて行かないと被害はなくなりません

閉鎖された空間から外部に向けてホットラインを作って通報し易くして真実なら加害者は社会的責任を失って罰を受ける

当たり前のことが簡単に実行出来る世の中になって欲しいものです
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