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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたいのtweedleriddleのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まるでドキュメンタリーを観ているようだった。賛否両論ある作品だと思う。
主役の子の演技がすごい。あれは演技だったのか。

救いようがない。彼女を誰かが救おうとしても、彼女に傷つけられ、壊されてしまう。だから、もう関わりたくないと見放される。きっとその繰り返しだったのだろうし、これからもずっとそうなのだろう。それでも彼女が楽しそうであれば良いのではないか…(個人的意見)

彼女以外の人を傷つけない為にも、彼女を束縛し閉鎖病棟に入れたとしても、彼女の幸せにはならないし、彼女自身を傷つけることになるから。

だから最後は逃げて終わらせる形にしたのかなと思った。彼女は自由だ。

(追記)
彼女は、母親に会いたい、一緒に暮らしたいだけなのだと書かれていることが多いけど、ミヒャのような人でも父親になって欲しいと言っているので、愛してくれる「親」が欲しかっただけなのかも。どんなことをしても許してくれ、愛してくれる親を。

バファネさんが泣き崩れるとことで泣いた。

ベニーは純粋で、自分の思い通りにしたいだけ、自分の欲望にまっすぐなだけなのだ。だけど、欲望のまま生きていくと誰かを傷つけることになるし、自分も傷つく。そんなことを思い知らさせた。

9歳の女の子の感情や、システム・クラッシャーと呼ばれる子の感情、逆に彼女を助けようとした人、見放した人、すべてではないかも知れないが、どちら側もしっかり描いている作品だと思うと、すごい作品だなと思った。
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