とにかくどうしていいか分からなかった。観ている間ずっと考えてた。
ケアホームからケアホームへ、里親から里親へ、「システム・クラッシャー」とは、あまりに乱暴で行く先々で問題を起こし、施設を転々とする制御不能で攻撃的な子供のこと。と書いてあった。まさにその通りの状況だった。初めから最後まで。ラストのあの晴れやかな表情とあの行動の意味は?ドイツ作品。
9歳の女の子ベニー役のヘレナ・ツェンゲル、すごかった。すごい熱演だった。ドイツ映画賞主演女優賞を最年少で取ったのも納得。
ノラ・フィングシャイト監督。すごい作品を魅せてくれました。
ありとあらゆるところで暴れまくるベニー。そんな中でトレーナーのミヒャ(アルブレヒト・シュッフ)と山の中で3週間過ごすことになる。信頼関係は結べたものの、依存されてしまう。
とにかく、大立ち回りのオンパレード。息つく暇もなく次々と問題を起こすベニー。あちこちの施設から入所を断られてしまう。弟や妹はお母さんと暮らしてるのに自分だけ施設だなんて耐えられないだろう。それでもベニーの支援者は、特にバファネさんは何が起きてもベニーのために行き先を探す。あんなにたくさんの人がベニーのことを考えてくれていても、ベニーはママの愛が欲しいだけ。なんとも切なく苦しく、ドキュメンタリーかと思ってしまった。
ラストシーンの意味を考え続けている。