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SKIN 短編のblacknessfallのネタバレレビュー・内容・結末

SKIN 短編(2018年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

長編『スキン』が作られるきっかけになった短編。

因縁をつけリンチした黒人に拉致され、全身に黒く入れ墨を入れられたレイシストの白人男性が屈辱と恐怖で心神喪失状態で帰宅する。しかし、白人女性の妻に不法侵入の黒人と間違われ怯える妻に錯乱しながら説明し、何とか自分だと認識してもらったその刹那、自身の偏見を受けて育った幼子に背後から撃たれ絶命する。

上映時間が20分だから端的に無駄なく人種差別の醜さ救いのなさ(する方にもされる方にも)を描いてる。
寓話的な展開とやるせない余韻を残すラストも見事。
教訓的なだけではなく復讐で黒い皮膚にするショックバリューの高さもあって映画として見ごたえがある。

長編は実際のレイシストだった人が更正する実話ベースにした映画だったけど、この短編をベースにした長編のがおもしろかったんじゃないかと思った。
黒人にしか見えない姿になったことで、自分がしてきたことを他のレイシストにされ、自分の非道を省みるみたいな話にして。『トワイライト・ゾーン』や『世にも奇妙な物語』的なテイストの良作ができたんじゃないかと。

あと、ハッキリ示されてないけど主人公のレイシストの男、明らかにKKK的な白人至上主義団体に所属してることが暗示されてた。なので、黒人の姿でヘイト・スピーチやヘイト・デモするシーンとかかなり辛辣で皮肉なシーンが撮れる笑
タイトルは「ブラック・クランズマン」でお願いしたい笑
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