スタジオポノック「ポノック短編劇場」3つの短編の1つ(14分)。
脚本・監督: 山下明彦、声: オダギリジョー、田中泯、音楽: 中田ヤスタカ
文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞
スーツを着て、消化器を背負って、ベスパで出社する男。
彼は、職場でも、コンビニでも、誰からも気付いてもらえないほど存在感のない、透明人間だった。
という設定。
存在感が薄い=軽いため、消化器やつるはしなど重しがないと浮遊してしまう男だが、犬連れの男(犬も)だけが彼の存在を認め、最後はベビーカーの赤ちゃんを救うことで、自身の存在意義を確認するというお話。
独特の描写力(透明な顔に雨粒、ベスパに乗るリーンアウトなフォーム...)、
浮遊シーンや、トラックとベスパの並走シーンなど、スリリングさも楽しみつつ、笑顔のラスト。
後期のジブリ作品を支えてきた代表的なアニメーターとのことで、さすがの表現力でした。