夢を掴み取りたい女性たちのキャリアの影に潜み巣食う、権力とセクハラ。2016年に米国FOX社で起きた実話ベースの映画。
映画としては少し盛り上がりに欠けて惜しいなぁと思わなくもなかったけど、｢セクハラ｣と考えるととてもリアリティがあるなぁと感じた。記憶に新しい｢#MeToo運動｣の先駆けとなったセクハラスキャンダルを扱った作品。淡々と話が進むけど、目が離せません。
ここまでのセクハラはされた事はないけれど、セクハラは日常に潜んでいて、お酒の席などなら尚更ある。あの気持ち悪さや、閉塞感、ドン引きする感じが良く出ていた。そこに仕事やキャリアが絡んだら…と想像しただけで吐き気がするし、恐ろしい。
しかもたった数年前の出来事で、米国大手のFOX社。声を上げた女性たちに拍手を贈りたいし、ハイスピードで映画にしてしまうハリウッドにもアッパレ。毎度思うけど、日本じゃ出来ない事だと思うので本当に凄い。しかも本人に無許可らしい。笑
カズ・ヒロ氏の特殊メイクも凄かった！
シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーなど豪華俳優陣の凛としてバチバチにかっこ良い様も素敵だった。本当にかっこいいのに、仕事に不必要な｢性｣を強要されると途端に悲しくなるなぁ、本当に。
これはこれで良かったのだけど、これだけ勇気を出して戦った女性たちがいても、根本の解決にならないのが悲しい所。一括りに女性と言っても、家族や子供がいたりと人それぞれなので、背負うものの大きさで声を上げられなかったり、やっぱりとにかく悲しくて悔しい気持ちになります。単に痛快さで終わらない部分が肝ですね。
とにかくこの手の男性には本当に消えて頂きたいです😊
1シーズンもののドラマなどで、もっと色んな人に詳しく焦点を当てたものを観たいかも。
2021-129
