Chunkie

スキャンダルのChunkieのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.5
 #Metoo前、トランプが大統領になるギリギリの時期に起きた運動についての実録。

 本当に気分が悪いのが、ロビー演じるケイラが実際に被害に遭う瞬間の描写。思わず目を伏せたくなった。その後語られる彼女の行動も本当に身が引き裂かれ想いがする。その時ロジャーが発していたというワードの数々にも、本当に吐き気がする。

 服の指定やカメラアングルの指示、中年女性に対する容姿の罵倒など本当に反吐が出そうな描写の連続なので、そんな不愉快な現実がこの世に存在し続けているという事実を観客に突きつける。

 ラストのケイラの怒りと失望のバックショットにこちらも同調してしまいたくなるが、本編後の字幕の文章を読むに、本質的な解決はまだ遠いことが確認できる。マジにうんざりした。

 最後に、この作品を『スキャンダル』という邦題で公開しようと思った日本のスタッフ、誰も止めなかったのか?GAGAの作品選びは好きだがこればかりは看過できない。
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