“ここで泣いてはいけないの。”
アメリカ大手FOXニュースのCEOが女性社員に対してセクハラを続けていた実話に基づく。正直自分は女性でもなければアメリカ人でもないから、どの様な待遇を彼女たちが受けて、それを今声高に解き放つ事がすごい事なのか髄まで理解出来るとは思えないけど、アカデミー賞にダブルノミネートされた女優陣の演技だけでも見る価値はあった。マーゴット・ロビーがセクハラを初めて受けた時と、それを電話で告白する時の演技が特に良かったかな。
ジャケットを見ると三人で共闘していくのかと思えば、直接的には関わらず、三人が同じカットに入るのはエレベーターのシーンのみ。そこのお互いを横目で見ながら“二階”で降りるという事のみでここまで緊迫感を作り出したのが脱帽したショット。
実話に基づいているだけあって、モヤモヤは残るし世紀の大勝利でもない、立場によって戦い方は違う。だからこそ”戦った”という事実を映画に閉じ込めて語り継いでいくべきなんだろうね。原題のBombshellは“可愛子ちゃん”や“魅力的な女性”という男性目線のスラングがあるけど、本来の意味は“爆弾”だよってね。カッコいいお姉さん好き。
