みのうぐん

VAMPのみのうぐんのレビュー・感想・評価

VAMP(2019年製作の映画)
4.2
「面白いかどうか」
と聞かれると、手放しで絶賛は出来ないけれど、個人的な嗜好にはめっちゃ刺さって良かった。

「吸血鬼×百合」の組み合わせがとても良く、後半はアクションシーンが多くなるけれど、全体的には芸術寄りの作品かなあと思う。
本作に限らず、小中作品は基本的に芸術6〜7、エンタメ要素が3〜4くらいの配分のイメージがあるけれど、ホラーとして怖さを突き詰めた場合はそうなってしまうのかも。

脚本家の小中千昭は、実写映画やアニメ・ゲーム、小説など様々な作品があるけれど、どれも毎回作風が異なっていて、かつ娯楽と芸術の狭間の位置にずっと立ちつづけているという印象がある。
「作りたいもの」が自分の中にハッキリとある場合、自我がジャンルに呑み込まれることが無いので、自然とエンタメの枠内では捉えきれなくなる気はする。