みのうぐん

流浪の月のみのうぐんのネタバレレビュー・内容・結末

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公の広瀬すずと松坂桃李は性嫌悪者という役柄で、そのテーマに心惹かれて最後まで面白く観終える事が出来て良かった。

性嫌悪病は今の日本で大体1~2%くらいは存在するから、特段珍しい訳でもないけど少数派であるのは事実で、日々何かと生きづらい思いをして過ごしている場合が多いだろうから、まあ文学とか邦画の題材としては定番。

「親に見捨てられた子供を拾って面倒を診る」という設定は、時代劇とか戦時中の設定だと美談として描かれそうだけど、それをそのまま今の現代日本で実行するだけで、誰が見ても問答無用で変態ロリコンによる誘拐罪が成立するってのが面白いよね。
今の日本は親権がかなり強く設計されている。

この手の映画とかの感想レビューを読むと、少数派の登場人物たちに感情移入している意見が多いけど、個人的に僕は別にロリコンでもないし性的なコンプレックスも持ち合わせていないので、そういう意味で主人公たちに感情移入する事は無かった。
「マイクロペニスかつロリコン」って、かの宮崎勤と全く同じ属性なので、実際にこんな背景の事件が発生したら、そりゃ世間からの好奇な目にも晒されるだろうなあ…と思う。
個人的にも、個人の過去の犯罪歴は行政や勤務先が把握できるようにするべき派だし、不法行為をした小児性愛者の人権を守るべき!とは別に思わない。

只々、冷めた目であくまでも他人事として受容して観ている分には面白いな、という作品。⁡