浅田家の次男が写真を通してたくさんの人々と出会うお話。
こんなに良い映画、何で今までノーマークだったんだろ?
まさしは学校を卒業しても定職に就かずふらふら。ある日を境に家族がやりたかったこと、なりたかったものを被写体に写真を撮っていく。
真面目な兄(妻夫木さん)と自由奔放な弟(にの)、何やかんや優しい母ともっと優しい父。
昔のよしみで消防車を借りるシュールなシーン。「浅田くんち、変わってるけど何かええなぁ」
この映画は本当にこの一言に集約されてる。
極道もレーサーもみんなノリノリなのがいい。
若奈ちゃんも欠かせない一員。若奈ちゃんがいなかったら成功はなかった。時には厳しい言葉でまさしを励ましてくれて。夜に一人で写真見て笑ってるシーンはマジでよかった!
赤の他人ですら笑って楽しめる、そんな魅力がまさしの写真にはあったのだと。この出会いが大きな第一歩に。
お父さんのスピーチお父さんらしくて泣けたな。
ここから第二章。今度は「あなたの家族写真撮ります」。その家族ごとのプランを考えて、世界にひとつだけの写真を撮り続けていく。
二宮くんって本当に演技がすごい。
前半は少しやさぐれたアウトローな雰囲気があって、でも後半は一家族ずつを真剣に想う真面目な青年になって。虹の写真の時の涙が美しすぎる。
第二章の後半は東日本大震災、町が壊れ人々が絶望している中で、人々の写真を綺麗にして返す小野くん(すだまさ)に出会って。
暗い気持ちに包まれる人々に小さくても明るい光を灯す。小野くんの始めた活動は無駄ではなかったと。
居酒屋の姉さんといい被写体の家族といい、登場人物がみんな良い人。写真場来たおじさんだって複雑な気持ちだったんだな。
今って写真はデータで持つのが当たり前で、でも紙の写真だからこそより大切さが伝わる。
お母さん、強いな。それでも理解して前向きに息子を送り出す。父さんも兄貴も本当にいい家族だな。
頭から引っ張った最後のオチ、これぞ浅田家!
あったかい気持ちになれて、思わず笑みがこぼれてしまう映画でした!