まこと

主戦場のまことのレビュー・感想・評価

主戦場(2018年製作の映画)
4.7
「"ごめんなさい"と言って新しく始めましょうよ」
ミニシアター巡り第七回。大阪にある【第七藝術劇場】
いつもは映画館とその周辺についてまずは語るけど、先に言わせて欲しい。
"とんでもない映画"だったと!
劇場出てすぐにパンフレット買ったのは言うまでもなく。
東京では連日満席、立ち見も出ていると聞いていたから楽しみにしてたけど成る程それも納得。


右、左、学者から弁護士、議員、学生そして被害者家族、加害者…
全ての方向からインタビューを撮るあたり監督は撮影者の意図が入りすぎないよう意識している(それでも一部悪意(悪戯心?)があるシーンも)
みんな侃々諤々。言ってしまえば自分に起きた出来事ですら無いのに、汗をかき口角に泡を出し、ゆでダコのように論議を交わす。いや、交わしているならまだ良い。会話のキャッチボールにすらなってない。まるでドッジボールだ。ぶつけ合い。

争いは自分の言いたいことばかり言って、しかも自分の言ってることが正しいと思っている時に起こる、が私の持論だけど、それをまざまざと感じた。
『私は人種差別しないわ。韓国人や中国人みたいになりたくないから』
このわずか二行で矛盾したことを言うの、ちょっと凄すぎる。わろてもうたわ。


先日観た『新聞記者』もそうだけど選挙の前に観られてホントに良かった。元からあまり得意でなかったある女性議員さんのこともっと苦手になったし、総理についてもちょっと勉強になった。
やはり良質なドキュメンタリーを観たあとの高揚と虚脱が入り交じった感情は何とも言えんわ。
観られる環境にある人は是非。この映画を観た貴方は傍観者でいられない。主戦場の最前線を知ることになると思う。







ちなみにこのミニシアターがある大阪の十三という場所。
大阪が地元の患者さんに「今週大阪の十三に行くんですよー」て言うたら「あら、先生も好きやねぇ」と言われて、ん?となったけど、着いてみて納得。
これ以上は語るまい。。。
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