つるみん

ミッドサマーのつるみんのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.8
トロントで鑑賞。

前作『ヘレディタリー』で日本でも注目を浴びた監督アリ・アスターの新作。日本で公開するのか知らないが、もし公開されたら間違いなくR18+になるホラー。ジャンル的にはもちろんホラーの部類に入るのであろうが、これはコメディと言いたい。もっとフランクに言えばラブコメとまで言って良いと思う。

内容自体に触れるとネタバレになってしまう可能性が出てくるので控えるが、まあアリ・アスターが撮るフィルムの居心地の悪さったらありゃしない。映画を観ている人ほど撮り方によって違和感を感じる作品というのは多々あるのだが、これは誰がどう観ても頭がおかしくなるような(生きていて害を与えるような)フィルムとなっている。反転、ぼかし、ズームアウト、ズームイン、シンメトリー、彩度、サウンド等。今まで観たこともないような映像表現に違和感を感じ、嫌悪感すら抱かせるアリ・アスターはさすが。
彼のことだから、何でもない場面でも注意深く観てしまう。ヒントがどこかに隠されているかもしれないというワクワクと共に楽しむので140分があっという間だった。

フィルメイカー以前に、世界観のクリエイターとして一流なのが改めて分かると思う。自分の過去の恋愛経験を含めたといっても、この発想は悪趣味すぎる。悪趣味が過ぎて恐怖をとっくに通り越し、笑いが込み上げてきた。外国人だから皆んな爆笑していたけれど、これを日本で公開した時にどのような劇場内の空気になるのか知りたい。

そして今回もストーリーに関係ないけれど、キーとなるワードがあった。『ヘレディタリー』が「コッ」なら本作は「フッ、ハッ」。この「フッ、ハッ」もまた耳につく。

アリ・アスターは相当な変態で天才なのだろうね。