甘味

ミッドサマーの甘味のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

痛い描写がの苦手なので、目を細めながら指と指の間から見るのがやっとでした…。
演出を見逃すのは悔しいので、薄目で頑張りました。
伏線などが隠されているのは何となく分かるので、もう一度観たいけど観られない映画です。
ディレクターズカットとは別に、痛いシーンがカットされた考察版も欲しいです…。

映画としては、奇祭特番を観ているような感覚で鑑賞していました。
これが古からの信仰と文化であるなら、客人が騒ぐのはよくないよね、と思っていたのですが、祝祭の内容や村人のセリフに違和感や矛盾点が出てきてからは、見方が変わりました。

村人たちが嘘をついて客人を村に留めようとするのは儀式が受け入れられないことを理解しており、クリスチャンの性交儀式をダニーから隠そうとするのは彼女への裏切りだと理解している故の行動だと思うと、これは理解すべき土着信仰ではなくカルトな集団に過ぎないのだと思った途端に、ペレや村人が怖い。
72歳になった人がいる度にやってる儀式なはずだし、女王の写真多すぎなんですよね…90年周期のお祭りだと全然間に合わないやん…ジョシュにはその辺りなにか突っ込んで欲しかった。

声を上げて泣き叫びながらコミュニティの絆を強め、メンバーを家族と呼ぶのが、むかし招かれて行った某ビジネスセミナーにそっくりで…あと、昔少し出入りしていた会社の新入社員研修もそんな感じだと聞いたことがあるので…それを連想しました。

とは言え、この映画の本質はきっと夏至祭云々ではなくダニーが立ち直る話なんですよね。
絶望して解決策が全然見当たらなくて追い詰められたとき、何か自分を肯定するものに身を預けてしまいたくなるわけで、それが人によっては、友人だったり彼氏だったりアイドルだったり宗教だったりする。
今回、彼氏に心を預けられず、受け入れて包み込んでくれたのがたまたまホルガ村だったのは、不運だったのかなーなんて。
ペレとダニーは夏至祭が終わったら大学に戻って、また翌年か何年後かに友人を連れて村に戻るんでしょうかね…。

以下、よく分からなくてモヤモヤしている点。
友人達は色々やらかして殺されてしまいましたが、多分、お行儀よくしていても殺されていたんですよね…。
あと、初日に他にも居たはずの外の人たちはどうなったのか分からない…。
最後、立候補したホルガ村の2人、1人は分かるけどもう1人が連れてきたっていう外の人たちが何処に行ったのか分からない…。

パンフレット完売で、ディレクターズカットももう観られない(描写観たくないという意味で)ので、上記の疑問も解決できず。
なのでミッドサマーを好きな人と感想を語り合って細かい部分を聞いてみたいなと思いました。
何だかんだ、色々考えて見方が変わったり、語りたくなってしまう映画だったので間違いなく凄く素敵な映画でした!
甘味

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