ゆき

君の誕生日のゆきのレビュー・感想・評価

君の誕生日(2018年製作の映画)
3.9
悼む

直球、ドストレートに泣いた。
何も語られずに展開する前半。
止まった時間を取り返そうとする夫と、そこに居つこうとする妻。
同じタイミングで泣いていても、心中を覆う哀しさは全く違う母娘。
両親を否定することなく、受け入れ支えようとする娘・イェソンの健気さが一番つらかった。
周りの人からすればいつまでも一緒には悲しめないし、悲壮感は迷惑にもなりうる。それでも離れずにいてくれる存在の大きさ。
徐々に見えてくる生前の息子の愛情にたまらず涙が溢れた。
セウォル号沈没事故による被害者と残された者への追悼式。
たとえエゴでも清い時間だった。マスクの替えがあってよかった。。。
2020年劇場鑑賞の締めくくりはこちらに。

約束はコピーとサインまで。

×××
海外で働いていた父親は息子の最期に立ち会うことができなかった。妻は先立った息子への想いに引きずられたまま過ごし、時間だけが経っていく。帰国した父親は息子の誕生日祝いをしようとするが、妻は反対し続けるのだった。
ゆき

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