Automne

ペイン・アンド・グローリーのAutomneのレビュー・感想・評価

3.7
ひとりの人生が物語として語られ、過去の記憶と現在と未来が重なるような構造が良かった。ひとつひとつのエピソードもしっかりしているし、誰かを想い出すこと、頭の中を何度も反芻したことがある人間には刺さりやすいと思う。
何か最後までがっつりノリきれなかったのは劇伴がスペイン向けの感情のゲージで動いてゆくので、他のヨーロッパやアメリカ、インド、中国、韓国、日本とはまた違う系譜の感動のさせ方に合わせた曲作りのような気がしていて、しっとりするというよりもややダークで暗くさせるような音楽がえもいときに流れるので涙引っ込んだ。王道的な感動のさせ方をしないというような意気込みで作られたとしたのなら、そういう感じにするなら劇伴ないのがベストだったかもと思ってしまう。
人間の出会いと人生と芸術について想いを馳せられる佳作です
Automne

Automne