スプリングス

バーチャル男のスプリングスのレビュー・感想・評価

バーチャル男(2019年製作の映画)
-
〈/We are virtual!/〉

【Introduction】
創作はスケベ心だ
決して金の為にあるもんじゃねぇ
確かに仕事としての創作も大事だ
だが第1の目的が金じゃどうしようもねぇ
本気のスケベ心は人の心を震わすんだよ
俺たちのスケベ心はいつだって裏切らねぇ
なぁ
そうだよなぁ地下二階の同志たち
金よりもスケベ
金よりもスケべ
カメラを止めるな
創作を続けんだ
作ると創るじゃ重さが違う
創るは誰かの人生に届く
何かを変えたきゃ創るしかねぇ
それがクソでもどうでもいい
ただひとりでもいい
誰かに響けばそれは傑作だ

【Cast and Crew】
○監督はバーチャルYouTuberの“ミソシタ”さん。
...監督ってか、製作陣ほぼほぼこの人ひとりです。やっぱ闇の者なだけあるわ。
○主演は“山田ケルベロス”さん。
...これを皮切りに沢山の映画に出て欲しいです。この映画はこの人のアドリブ力で成り立っているようなものだからね。
○ヒロインは“ほげちゃん”さん。
...舞台挨拶にも来られてましたけど、可愛らしい方でした。なんでこの映画に出た!(純粋な疑問)

【Plot Summary】
説明できん!!!!
だって脚本ペラ一枚でその上、全編アドリブの映画らしいんやもん、笑!!!!
純粋にスゲェよ。。よく映画としてまとまったわ、、。
(※奇跡に近いです)

【Review】
「ちゃんと映画してた?」って訊かれると首を捻ってしまうけど、「楽しかった?」って訊かれると首もげるくらい縦振りしてしまう映画でした。観てよかった。
とは言っても最初は不安マシマシだったんよね。だってさ、YouTubeの動画特有のあの誇張したクソデカ字幕とか出てきてさ、「あれ?俺今映画館に居るんだよね?」ってなったもん。「YouTubeスタイルで映画の尺やられると流石にキツいぞ!」て危惧しちゃったんよね。
でもそれは杞憂でさ(まぁ慣れもあるけど)、しばらくしたら楽しくなってきて、最終的にはこの作品を動画としてではなく、映画として観れてました。
(まぁそれでも世間一般でいう[映画]とはだいぶ乖離した存在ではあるけれど)
「悪ノリも突き詰めればこういった形になるんだ...」っていう訳の分からない感心と、「やっぱバーチャルってスゲェわ」っていう訳の分からない感想が観賞後に残る、なんとも不思議な世界でしたね。うん。
とりあえずバーチャルYouTuberに理解・感心のある者は一度観るべし。誰か他の人が扱えば炎上必須な題材も、ミソシタ監督作品というフィルターを通してちゃんとエンターテイメントに昇華出来てるから。
だってさ、バーチャル界隈って恋愛とか、そういったものに1番敏感じゃない?キャラクターにガチ恋されてはるリスナーがいる以上仕方ないのかもやけど、本当にその点にはガチで厳しいんだわV界隈って。ましてや出会い厨の主人公とか、一瞬で消し炭にされてもおかしくないよ。それを包み隠さず、オブラートに包まず、ストレートに晒け出せるのはミソシタくらいだから、この映画は冗談無しに唯一無二なんだと思う。多分こういった映画は2度と出てこない。ミソシタ以外誰も創れない。
良い作品でした。
ありがとうございます。

最後に、、
舞台挨拶でミソシタ監督への質問コーナーがあって、普段あんまり積極性ないけど後悔したくなくて手挙げたら当てられて、ミソシタさんに直接質問出来たの小さな自慢。
『参考にした映画はありますか?』って質問やったんやけど、『悪ノリとアドリブで勢いで創ったから参考も何も無い』って、笑。
いやぁ...強いなぁ〜、、笑。。
(個人的に海外アーティストのバンクシーが撮った『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』という映画とベクトルは似ているなと思っております)

【Digression】
予告編載せとき〼!
興味ある方は是非に!!

初のVtuber監督映画『バーチャル男』予告

https://youtu.be/jrgot2RZR4c