最初にどうしても言いたいのだけど、劇場公開に前後してCMや映画紹介番組でGACKTや芸能人が「難しい、難しい」と評してたの、あれはマーケティング戦略として大失敗だったと思うよ。
鑑賞したお客さんが難しいっていうのは仕方ないけど、広報する立場の人たちがハードル上げてどうすんだって。
「難しい映画なら観るのヤメター」って友人知人が何人もいるのだ。もったいなさ過ぎる。
そりゃあ確かに難解ではある。単純明快ではない。でも『インセプション』とか『インターステラー』を楽しめた人なら、この作品も同じように楽しめるはず。
そもそも1回観ただけで全てを理解できなかったとして、何の問題があるのか。
あの映像美と、音と、世界観。そのスゴさを単純に楽しもう。そして「やっぱりノーラン監督はスゴいよな」と感嘆しよう。
だってホンモノのジャンボ機を建物に突っ込ませて爆発させてんだぜ、CGキライだからってこんな無茶する人いないよ(笑)
いつにも増して凛々しく聡明で、今回は内に秘めた強さをも表現してくれた美女エリザベス・デビッキ。最近とてもお気に入り。
いろいろ分かってない感じなのに実はいろいろとカギを握ってたりするロバート・パティンソンの軽妙かつ涼しげなたたずまい(新バットマンも楽しみだ)。
悪役を演じたケネス・ブラナーの迫力と悪のオーラも凄まじい。上映前に『ナイル殺人事件』の予告があったんだけど、同じ人とは思えなかったよ。
そして主演の、デンゼル・ワシントンの息子さん、とても良かったよ。お父さんの大ファンだけど息子さんも好きになったよ。
時間軸をメインテーマとした物語だけど単純なタイムリープものではない。
途中で幾つも伏線回収してるから意味が分かれば2倍3倍と面白くなる。それでも分からなかったら?
我々映画ファンには彼らと同じ、過去にさかのぼる秘策があるじゃないか。
そう、「もう1回観る」という秘策が。
いやあ観て良かった。面白かった。おそらく今後何回も繰り返し観る作品になる。