このレビューはネタバレを含みます
“誰かのせいにしても何も進まないじゃないか”
大事な人や夢や物を守ろうとした結果付けてしまう傷は罪なのだろうか。
その罪はその人の責任なんだろうか。
家族は大事にしたいという思いが先行してしまうからこそ、その想いと結果にマイナスの乖離が生じている場合「なんで」と誰かのせいにしてしまう。
佐藤健の荒々しさや寡黙さの中にある寂しさと怒り、鈴木良平の暴力や夫婦の不仲に見られる過去の父親像、松岡茉優の夢を諦めた脱力感。
みんなが過去を許し、振り返らないと決めた覚悟で家族は前に進めた。
家族って難しい。
だけど前に進む優しさと美しさがそこにある。