こんなやさしい白石和彌、観たことないッ!? 母はつらいよ現代の人情劇!?
家族の疫病神のような厄介者の父を殺し、子供達を救った母が刑期を終え、子供達との約束どおり戻ってきたが、人生うまくいっていない三人の子供達はどう接していいか戸惑い、母は厄介な存在になっていた……
観ていてこの『厄介者が現れて……』というストーリーが、男はつらいよの寅さんのような感じがして、何より田中裕子さん演じる母を快く受け入れてくれるタクシー会社の人たちの人情には重たいテーマのなかで暖かさと笑いに包み込んでくれて、劇中の次男のように久しぶりに実家に帰ってくる気恥ずかしさと心地よさを与えてくれる。
佐々木蔵之介さん演じる訳あり新人タクシー運転手の親子、親の介護問題それぞれの家族のかたちと在り方を通して描かれるこの作品は白石和彌監督の新境地として一見の価値ありだと思う♪
