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マイ・スパイのmaverickのレビュー・感想・評価

マイ・スパイ(2020年製作の映画)
3.9
2020年のアメリカ映画。主演は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのデイヴ・バウティスタ。


力が取り柄のCIAスパイと、天才少女のコンビによる痛快アクションコメディ。少し前ならドウェイン・ジョンソンがやっていたような役柄。さらに前ならシュワちゃんだろう。筋肉モリモリマッチョマンと、愛らしい子供のコンビが微笑ましい。単純に子供をボディガードするという話でもなく、敵には楽勝で勝てるのに子供には頭が上がらないという関係性が笑いを誘う。子供から影響を受けて主人公が良い方向に変わってゆくというのも王道の流れ。ほっこりして優しい気持ちになる。

笑いありの感動ありの、気楽に観れる作品性。テロリストが登場する世界の危機の話だが、暴力的な要素はほとんどない。アクションも痛快で爽快。母親だけの少女のために、主人公が父親代わりに面倒を見る話が主軸だ。主人公は戦闘に関してはプロ中のプロだが、父親らしいことは勝手が分からずにまごまごしてしまう。それでも段々と親子のような息の合った関係性に。母親との恋の行方もなかなかにロマンチックである。


後半には大掛かりなアクションシーンも盛り込まれるが、全体的にパンチが弱い平凡な出来。デイヴ・バウティスタの微笑ましい父親ぶりと、少女の愛らしさが魅力ではある。本来の相棒であるIT担当の女性キャラを演じるクリステン・シャールと、CIA作戦本部長役のケン・チョンのコミカルさもそこそこに。母親役のパリサ・フィッツ=ヘンリーも目を引くが、キャストも少し弱かった印象。気楽に観れる映画としては合格点だと思うので、難しく考えずにさくっと一本観たい人には良いのではないかな。90年代風アクションコメディで、自分もそれほど嫌いじゃない。
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