アカデミー賞前に駆け込みで観に行った時、私がわかる俳優はソン・ガンホだけ。ある意味ストーリーに集中できたし、さらにアカデミー賞まで獲り、その瞬間も観れた。
それから韓国映画の魅力にどハマリして漁るように観た冬から初夏。何人かの俳優の顔や名前がわかるようになったら作品にどんな感情を抱くのか?そんな風に同じ作品を観たことがなかったので、ひときわ感慨深かった。
家庭教師に行くきっかけはソジュンが作っていた。ポン・ジュノは『一瞬だが、観客の印象にしっかり残るにはパク・ソジュンしかいないと思った』と語るように金運も仕事運もなにもかも奪い去るようなあの石がその後とんでもない事を起こしていく。
ウシクくんの切ない手紙、最後の言葉。
喋り倒した騒がしい家族の静かな終わり。
暗転してさらに悲しみが増す。
俳優を知れば違う感情に流されてしまうかと思ったけど、さらに没入感を味わえた最高の時間だった。