Chunkie

るろうに剣心 最終章 The FinalのChunkieのレビュー・感想・評価

3.5
 この話を映画にすると聞いたときに、まず最初に連想したのが某インド映画だった。おそらくフォーマットとしては同じような構成や配分でいくのだろうと思っていたので、違ったことにびっくりしたというのが最初に感想だった。

 正直なところ、実写シリーズに期待するところは国内屈指のアクションチームによるアクションシーンだったりするので、物語的に少々、というか大分荒いところがあったとしても、ここで多くを語るようなことはしないでおく。

 まずもって今回のメインヴィランである縁役の真剣佑。彼が“動ける”というのが今作の勝ちのポイントの一つでもあるだろう。冒頭の列車内という狭所での警官隊との一戦でもその凄さはゆうに伝わることだろう。
 そこに対する佐藤健の頑張りももちろん褒め称えたいのだが、中盤の道場での一対大勢でのほぼ武器を使わないアクション。さらにクライマックスの一対一での日本刀を使った、まさしく死闘が素晴らしい。その容姿からは想像できない肉体美も、それに裏打ちされている。本当に真剣佑はすごい。

 また、ある程度の物好きなら気付きそうな配役にもニヤリとさせられる。特に脇役ではあるものの岩永ジョーイ氏がフィーチャーされていたのも個人的には熱く、また柳俊太郎が意外にも動けるというのがこれまた驚きだった。

 一部の映画好きからあまり芳しくない評価を受けている本作だが、個人的にはとても満足のいく作品だった。ただ一言余計かもしれないが、この綺麗な収まり方をした後に、“〜The Begining”を観たくなるかと言われると、首を捻りたくなる。
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