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未成年のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

未成年(2018年製作の映画)
4.7
父が不倫していることを知った女子高生のジュリ(キム・ヘジュン)。
その相手は、問題児として知られる同級生ユナ(パク・セジン)の母ミヒだという。
ジュリは、ユナに母親の不倫を止めるよう忠告するが、激しい口論の末ユナは母がジュリの父の子を妊娠していることを告げ、ジュリの母にまでその事実を暴露してしまう。
思いもかけない告白に戸惑い、また現実から目を背けようとする両親の姿に傷つくジュリ。
一方のユナも、娘を顧みず不倫の恋にのめり込んでゆく母の姿を見て深い孤独を感じていた。
そんな最中、2つの家族を決定的に揺るがす、ある事件が起こる…。
名優キム・ヨンソク初監督作品。
いわゆる不倫ものだが、不倫カップルではなくて、親の不倫により傷つけられる奥さんや娘の目線から描かれてるのが新鮮。
優等生で見て見ぬふりしがちなジュリと問題児ユナの、最初のうちはぶつかり合うが、親の裏切りに傷ついた者同士のシスターフッド。
同じ男に裏切られたユナの母とジュリの母の、愛憎を含めた共鳴。
それとは対照的に、監督でもあるキム・ヨンソクが演じる不倫男の、娘であるジュリや妻や不倫相手のユナの母から逃げ回って責任から逃げ続けるみっともなさが、コミカルで醜悪。
女性目線から不倫男に、平穏な毎日を狂わされながら強く生きる妻や娘の心情が丁寧に描かれてる映画。
「ママを好きでいたかった」
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