ピポサル

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのピポサルのレビュー・感想・評価

4.3
具体的には思い出せないけど、自分がこんな楽しい思いしちゃって本当にいいんですか?と思うくらい気分が高揚する瞬間がたしかに人生の中で何度かあったなと思い出すくらい卒業を迎えた高校生たちの解放された具合が良かった。いや、"自分にもそんな瞬間が"と書いたがなかったかもしれない。いや、でもたしかにあったんだと錯覚するくらいの幸福と後悔の刹那。
相手を見下すこと、自分とは釣り合わないレベルだと思い込むことでしか自分の居場所とか存在価値を見出せないのは本当に虚しい。結局相手と勝手に距離を取っていただけであって、向こうは受け入れてくれる準備がいつだってできている。馴染むとか仲良くなるとかは自分次第。自分自身をいかに開示するか。
ここでニックのパーティに行かなかったら後悔に苛まれると気づき行動する。たとえ回り道をしたとしても目的までたどり着く執念。学生時代の自分がこの映画を観たらどうなるか......
どのキャラクターも素直でブレない自分を持っていて魅力的。パーティのハシゴ、最高の卒業式からエイミーとモリーの空港でのラスト、構成もめちゃくちゃ良かった。
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