Itsuki

罪の声のItsukiのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.2
テーラーを営む曽根俊也は、偶然押し入れから幼い頃の自分の声が録音されたカセットテープと、「GINGA」、「MANDO」と英語で書かれたノートを見つける。それは31年前に起きた日本中を騒がせたギンガ萬堂事件の脅迫に使われた子供の声が録音されたテープと犯行をほのめかすノートであった。
自分が犯罪に知らないうちに関わっていたことを知った俊也は、ノートの筆跡から叔父の達雄が事件に関わっているのではないか、無意識のうちではあるが犯罪に関わった責任があると思い、独自に調査を始める。
その頃新聞記者の阿久津英士は上司の提案によりギンガ萬堂事件の調査を行っていた。
真実を明らかにしたい2人は調査を進めるうちお互いの存在を知り、俊也を含め3人の子供の声が使われたことを知る。
他の2人の声の主は今どこで何をしているのか。
そして、犯行グループの本当の罪とは何なのか。

『感想』
試写会にて拝見させていただきました!
物語前半は阿久津、曽根は2人とも事件の真相を知るために調査をしていました。
しかし、後半になると録音された声の主は無事なのか幸せに暮らしているのかという事に重きを置いて物語が進んでいくのですが、その切り替えがとてもスムーズで自然でした!
このシーンだけでなく、2時間22分と長い作品ではあるものの場面の切り替えは全体通してスムーズであっという間でした。
登場人物が多いだけに少し戸惑う部分もありましたが、映画らしい資格的な演出も相まって物語が終わる頃には全てを知り、心を締め付けられる素晴らしい作品でした。
実際1984年に起きたグリコ・森永事件をモチーフにした事件ということもあり、事件の細かい出来事や日時は事実であり、他のサスペンス映画よりも土台がしっかりとした作品でした。
その上に主演の小栗旬さん、星野源さんの演技は文句の「も」の字も出ないくらい素晴らしいものでした。
ぜひ、劇場で本当の"罪"とは何なのか確かめて欲しいです!
Itsuki

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