1984年に実際に起きた「グリコ・森永事件」(作中では「ギン萬事件」)。中でも犯行に使用された脅迫文を読む3人の“子供の声”に焦点を当てた作品。
現在。自宅で“子供の声”の音源を見つけてしまった仕立て屋(星野源)は、かつて自分の声が犯行に利用されたことを知り、身近な関係者を当たり始める。一方、上司に命令されこの事件を調べていた記者(小栗旬)は、聞き込みをする中で自分以外にも事件を追う人物が存在するこを知り……。
点と点が繋がっていき、徐々に真相が明らかになっていく展開にゾクゾクした。
この事件は私が子供の頃から未解決事件の番組でよく取り上げられていたけれど、死者も出ていないのに終始不気味で怖い印象があった。だから、創作ながら本作である程度の決着が見れたことに少し安堵してしまった。
脇を固める俳優陣が皆素晴らしい。豪華な顔ぶれなのに控えめ演技で、ドキュメンタリーを見ているようだった。