kapo

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリンのkapoのレビュー・感想・評価

3.5
声って音楽ってこんなにも
人間の感情にダイレクトに響くんだな、
って改めて思える
素晴らしいライブ映像だった。

言わずもがな、
アレサ・フランクリンは本当に
魂の人なんだなぁ。
そこまで詳しくなかったけど、
こんなに憂いのある表情というか
雰囲気だったんだとびっくりした。

言語化は難しいけど、何となく
大きな闇を背負ってる様に見えたのは
何でだろう。
美空ひばりみたいな同じ様なやつ。。
途中お父さんが出てきて、
お父さんとの中で何かあんのかなー?
とか過ぎったけども。

そういう闇みたいなのと、
激動のアメリカ時代を担がれて
生きてきた人の、
魂の叫びみたいなのは、
歌声が素晴らしい以上に
やっぱりズンズン来る。

中高とブラックカルチャーに
ハマり過ぎて、奴隷制度とか
黒人霊歌についての本を読んだけど
すっかり忘れてしまって、
このゴスペルの背景を今一度
確認したくなった。

資本主義の中で宗教は
不可欠だろうし、
神という存在が脳のレセプターが
ぶっ飛んで自己超越するように見える
のが個人的に凄く興味があるから、
このエネルギーの出処を知りたい。

アフリカから受け継がれた
音とリズムの表現力と、
アメリカ史の中で構築された
奴隷制度からのエネルギーの融合って
こんなにもパワフルなのね。と。

ライブ映像のみだったので、
1時間経った頃にちょっと退屈な瞬間は
あったけど、
アレサ・フランクリンの歌声は
もちろんずっと召される。
密かに椅子で揺れてしまう。
kapo

kapo