takanoひねもすのたり

マー ―サイコパスの狂気の地下室―のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.0
高校時代に陰湿なイジメを受けたスー・アン。
現在はシングルマザーで娘がひとり。
彼女は地元獣医の看護師。
ある日、地元高校のJKから「あの……お金払うのでお酒を購入してきてもらえませんか」と頼まれ一度は素気なく断るが、彼らの面子を見た時に、彼女の中である計画が浮かんだ……という話。

イケオジ(登場が最悪だけどw)がおる!と思ったらルーク・エヴァンズ。
高校時代、彼とその取り巻きが集団でスー・アンを騙して笑い者にしたってのが、彼女が今だに根に持つ暗い過去。

彼の息子が、まんまと自分の手の内に入ってきたので、かつてスクールカーストで嘲笑の対象だった自分を、彼らを利用して『女王(マー)』として支配できることに気が付き、最初はとんとん拍子。
しかし付き合いがしつこく、メッセ連続に嫌気がさした高校生達ブロックされ、更にはルークが息子の行動記録のログから何かおかしいってんで、スー・アンの家を訪問。
ついに彼女がブチ切れる。

スー・アンの無表情と振り切った時の顔のギャップよ……、また仲良くなった途端、自撮りの動画をあんなに送りつける人はウザ過ぎてキツい。
しかもブロックしたのにそれ回避してきたってどんな手を……wwww

陰々滅々で冴えなかった高校時代を取り戻すのよー!とおしゃれして化粧して自分が中心の集合写真を撮るスー・アンさん。
「おしゃべりでうるさい」→口を縫い
「黒人はひとりでいいの」→顔に白ペンキ
「肌がすべすべ」→地肌にアイロンじゅー
口を縫われたJKのその後の挙動がいちばん面白かったwww

いやでもよく分かんねぇ。
結婚して(離婚したとはいえ)娘までいるというのに(しかも代理ミュンヒハウゼン症候群らしい匂わせあり)らしき演出もしときながら、あの結末?

高校時代の屈辱が忘れられず今回の行動に出たのは理解できるものの……何か釈然としない。

何が切っ掛けで他人の地雷を踏み抜くか分からんってことなのかも知れませんが。

存在の不気味さ意図の不明さ、演技の良さはあるものの、スー・アンそのもののキャラクターがつめられておらず若干へんにょり。

代理ミュンヒハウゼン症候群なら、ちやほやされたかったっで納得するんですが、ラスト、ルーク・エヴァンズと添い寝(直喩)ですよ!?
犬の血を輸血……っての絵面が地味ながら恐怖、ルークのルー〇もさぞ縮みあがったんでは 笑

しかし微妙にもやもやしたまま終わった作品でした。