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ウニ役のコの演技が凄すぎて、そして可愛くてむしろ世界にどっぷりとは入っていけなかった。笑
（間違いなく彼女は素晴らしい女優になるだろう）
彼女を取り巻く彼氏や友人役の素人臭さやブサイクさ。大人たちのふつうっぽさが際立ってしまうくらい。
静謐な美しい画の中に、そしてありふれた日常に暴力や病や死や事故がこれでもかというくらいに襲いかかる。まるで村上春樹の「風の歌を聴け」みたいに淡々と、容赦なく。
最後に中2の女の子に対して、どんな災厄が降り掛かろうと世界は不思議で美しいと教える手紙は、いくらなんでもそれをそのくらいの年齢でリアルに理解してもらうには早過ぎないかと疑問符がつくかもしれない。
とはいえウニの美しさやイノセントな風情はそんな危惧さえも吹き飛ばしていた。
彼女なくして成り立たない作品でもあり、傑出し過ぎている分、どこかバランスの悪さや違和感も禁じえない作品でもあった。
