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はちどりのmiinaのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
2.0
はちどり を見てきました。公開前にまだ広島で上映の予定がなく、リクエストしたところ上映が決まりました。サロンシネマさんも上映したかったようで待望の上映でした。
女性監督のキムボラ監督の少女時代の体験を描いていて、舞台は1994年。
ベルリン映画祭を始め50を超える賞を受賞しているようで、パラサイトに次ぐ映画だと韓国でも言われています。
この作品では、韓国の閉鎖的で、男性社会な社会の現状を淡々と描いていて、昨今の韓国の社会もだんだんと変わってきているのだろうけど、こういう生きづらい社会に声を上げる女性監督などが増えてきているから変わっているのだろうと思います。
映画は、最後まで主人公ウニを巡る学校生活、家族のやりとり、友達や男子学生との付き合いなど、本当に些細な普通の子なのですが、両親は小さな店で生活するのに必死で子供の心と向き合う時間もなく、長男にだけは大学へ入れるために必死で、孤独を抱えています。そして友達には、将来家政婦になるしかないと陰口を言われています。
ある日、通っていた塾に、女性教師のヨンジがやってきます。ヨンジは、自分の好きな漫画を描く事や、自分の話に耳を傾け、自分を個人として対等に人生を気にかけてくれた大人でした。
ある時、ソンス大橋の事故の知らせを知ります。姉がいつも乗るバスが通過する時間の事故。ウニのところに、ヨンジから一通の手紙と小包が届きます....
日本にも同じような風潮は残っています。同じように生きづらい女性は韓国だけではないのかもしれない。
あまりにも映像が綺麗で静かに物語が進むので、筆を取るのに時間がかかりました。余韻のある作品って事ですね。
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