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燃ゆる女の肖像のピポサルのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.7
劇中ほとんど男性は出てこないが、ボートの漕ぎ手も荷物を運搬するボーイも展示会で話しかけてくるオッサンも全員がこの時代の女性の生きづらさを体現する、そして現実に引き戻す役割を担っている。で、中絶を再現して写実するあのシーン、そこにいた3人誰もが疑問に思うことなく準備に取り掛かかったけどささやかに世界に対抗しこの時代で生きた証明を残そうとしていて一番印象的だった。
映画にとって見る/見られるの関係がスイッチする瞬間は肝になるわけだけど本作では割とわかりやすく立場が変わりキャラクターの心情を察すきっかけとしてとてもワークしている。最初の散歩で横並びでチラチラお互いを見合うところは良い。
まあでも個人的にはめちゃくちゃ好き、って感じではないかな...やっぱりフランス映画はそんなに合わない。
マリアンヌとエロイーズがベッドに横たわるシーンはアメリカのティーンムービーのようなポップさがあってそこは良かった。
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