Pam

家族を想うときのPamのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
3.7
なんでこんな邦題なん!?
意味がないよ。

この原題は最後のシーンですごく大事なシーンを果たすのに。。この邦題だけを見ているとなんかファミリードラマみたいですごく嫌です。

Sorry we missed you

残念ですがご不在でした
あなたがいなくて寂しかった

両方にもとれる。

これは宅配の人とがよく入れる不在通知書のこと。最後のシーンでやっとこのタイトルの不在通知書の使われ方が分かるのです。

この映画は『万引き家族』『パラサイト』に続く今年の絶対見なきゃいけない格差映画。

もし順番をつけるとすれば1番がパラサイト2番が万引き3番目にくる映画です。

ただこの映画のすごいところはお父さんとお母さんの職業なの。お父さんは Amazon を思わせる通信販売の配達の運転手。お母さんはこれからも高齢医療制度が破壊するであろうそういう現場の介護ヘルパー。

もう二人の職業を聞いてるだけで大体想像がつくんですが、私にとっては一番現実的な話でした。

パラサイトや万引き家族はどこか非現実的なところがあり例えばお金持ち家族に入っていたり虐待でいじめられている子供勝手に持ってきてありそういう意味で映画的面白さがあったのですがこれはない。

この映画は明日もしかして起こるかもしれないことほガンガン描いててもう正直見てられないのです。毎日あなたの家に来る Amazon の配達の人がこんな生活を送っていると思うと自分は何をすべきかを考えさせられます。

でももう何もこの歯車を止めることはできない。 11歳の娘さんが必死でお父さんの暴走を止めようとするんだけどお父さんは家族のために働かなきゃいけない。

何が正しくて何が悪いのか。

この夫婦が若かった頃の価値観はもうすでにない。2019年に見てほしい。後5年たつとまた変わるだろう。もっとひどくなってるかもしれない。

現実を知らされる映画です。
Pam

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