Rosso

家族を想うときのRossoのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.3
お恥ずかしながら初めましてなケン・ローチさん。
パラサイト、ジョーカー、万引き家族と完全一致とは言わずも似た社会風刺をしておるな〜と思ってたらそこに今作の名前もちょくちょく垣間見たんで、アップリンクへ滑り込み。

いや〜〜〜ど傑作でしょ。
何の躊躇もなく直球で警鐘鳴らしてくれてますやん。
人ですからね、単純な人生設計図じゃ歪みは生まれるんですよね。
この絶望の要因は?となると、
もう冒頭の父親がその自営職に就いたことが解だろ、と僕は思ってしまいましたよ。

とにかくこの映画は女性陣が不憫すぎる。
あまりにも惨いがしかしながらこれが非現実では全くない今の世の中。どの国も抱えてるんね。はあ。
病院の待合室のシーン、超リアル。
個人的な話ですがボルダリング落下案件で救急搬送されたとき、「え?土曜の夜に今すごくピンチな人、こんなにおるの?」って泡吹いた記憶が蘇った。
(こちとら歩けないっつうのに超〜〜〜待ちましたよ、ええ)

なお息子くん、
君は創造力がそれなりにあるんだとしたらもう少し想像力を働かせて欲しい。
まだ社会を知らないガキだから何でも自分の感情優先で振る舞って仕方ないと思ったら大間違いよ。
ラストシーンにかけて彼もようやく家族の自覚が芽生えたのならそれは嬉しいことだけれど、ちょっとその後どう改心しても許せないラインは個人的に超えてますね。

はあ〜やっぱり生半可な気持ちじゃ結婚だの子供誕生させるだのできねえよ。
心に余裕がなくなる状態をいかに少なくさせて人生過ごすかは令和を生きる僕の生涯向き合う課題なのかもしれんな。
Rosso

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