グロテスクなハッピーエンド、という意味では確かにアニエス・ヴァルダ監督の「幸福」とも似てるのか。
私が狂っている?あなたが狂っている?
日常を静かに蝕む狂気、この感じ自体はスリラーとしてオーソドックスな展開だけど、味付けがなかなか斬新でかなり好きだった。
不穏なムードとして全編通して鳴っている雅楽や、パステル調の日常と毒々しい侵入者のビビットな色の美しい対比、こだわりの感じられるカット。対話する二人を画面の両端に捉えて、ズームにつれて人間が見切れて、無の空間に近づいていくの、かなりグッときた。
幸せって生きながら死ぬことなのか?