初グザヴィエ・ドラン。
友情が恋愛感情に変わり、友人関係の悪化を恐れて避け続け、傷つくという特に捻りのない王道なラブストーリー。だからそれ以外のビジュアル面や背景の演出、カメラワークに集中出来る。
照明の勉強中なのでその辺ばっかり気になっていましたが、光源がいっぱいあるのにキーライトがはっきりしていて、フィルライトは弱くて暗部も多め、バックはあまり使ってない印象でキャラクターの心情に寄り添った照明。しっかり切ってるんだなー。
画作りの美しさに惚れ惚れしながら音楽の使い方も上手いし、電気が消えて再び明るくなると画面サイズが変わってるというよくあるさりげない演出も愛おしい。ストーリー以外の部分にセンス爆発してる。
ラスト周りは緊張感がありながらも勢い任せじゃなくて、丁寧で今までを回想しているような描き方も良い。