へー！こんな映画を撮るこんな監督やったんや！へー！
「薄氷の殺人」すら観てないのでどんな作家なのか全く知らずに鑑賞したけどかなり好きなやつだった。
007しぐさが割と鼻についた「テネット」ではついに満たされる事がなかった、「映画による擬似旅行体験」への欲求をようやく満たすことができた。
「水浴嬢」なる性風俗を筆頭に、どういうカルチャーなのかよくわからないマスダンスや所謂「北京ビキニ」などなど、中国映画をほとんど鑑賞してこなかった私の様な人間からするとまぁ普段目にする事がないあれこれ。楽しい。
しかしあんな嫌な洗濯機の使い方あるかね。
個々のシーンのモチーフや編集などは、過去の名作からのかなり直接的な参照が多いという事で、シネフィルでも何でもない自分からすると元ネタを何も知らない分、全てが新鮮に感じられて逆に良かったのかも。
とは言えディアオ・イーナン監督作はこれが初鑑賞なので手癖なのか何なのかはわからないが結構「危うい」と感じる撮影は確かにあって、ギャグ一歩手前(いやもう踏み込んでるか？)と感じるシーンも多々あったし、結局長い「牛肉麺」のCMを観せられただけの様な気もしないでもない。
差(刺)された傘自身もまさか内側を濡らすことになるとは思ってもいなかっただろうあのシーン等は、無教養な私からするとちょっと松本人志の「ビジュアルバム」のコントを思い出したりもした。
やばい、観ないといけない古典だらけや。楽しみー。
