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小さな兵隊のLunaPopのネタバレレビュー・内容・結末

小さな兵隊(1960年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『勝手にしやがれ』『女と男のいる舗道』を鑑賞した流れで観たという前提があったうえで、拷問後のブリュノの独白でゴダール監督の基本的な考え方のようなものが明確に示されていた1本だったように感じた。

まず女は生、男は死を目的としているという台詞はそのまま上記2作においても顕著に表れている構造だと思ったし、どの作品にも共通している鏡というモチーフの印象的な使い方についても、内面を映す鏡像と外面を映す(映画の)カメラという明示があった(これに限らず、対立概念を単純に対称的に捉えるのではなく、その根底にある差異の要因にまで目を向けて解釈するゴダールのやり口がとても好きだ)。あと、沈黙・寡黙について語るシーンでは『女と男の〜』での哲学者との対話シーンを思い出した。話す人生を殺して話さない人生を選択したのがブリュノなのだろうか。映画なので超長回しの1人語りしてましたけど。

ただ個人的に苦手な拷問シーンだけは長めでキツかった。ジャンプカットしてくれるかと思ってたけど全然してくれなくて泣いた
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