演出、構成、そして世界観。すべて独特で、惹きつけられた。
子どもを授かることのできない夫婦が、子どもを育てられない親の里親となる、その間をとりもつ団体。子どもが親を選ぶためという。
ドキュメンタリーをはさむ演出、そして現在進行している問題の合間に、この夫婦の歩みを入れ込む構成。
かたや育てることのできない母親、こちらは両親ではない。彼女の母親になるまでの愛を描く。
そして彼女は、幼くして子どもを授かった子どもとしても描かれている。
里親になることを描いた永作博美主演の作品なのかと思って見始めていたが、
望まれない妊娠をしたことで傷つく女性、そして、傷ついた娘の接し方にとまどう両親、家族。
里親の仲介におこる様々な問題。
たくさんのテーマが盛り込まれすぎて少し散漫になった感じも否めない。
そして、後半完全に主役は入れ替わっていた。
広島の父親については、ひとシーンのみ。これが現状なのだろうが、ここまでテーマをひろげたなら、ぜひ彼の苦悩も描いてほしかったかな。
それにしても、朝斗くんのママは3人とも素敵でよかったね。
たくさんの男性に見てほしいなと思った。