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朝が来るのmincharosのレビュー・感想・評価

朝が来る(2020年製作の映画)
4.3
原作既読。

これ、役者以外は全員当事者使ってる?
かなりドキュメンタリーより。
特にベビーバトンの会場での経験者談とか。
急に浅田美代子が出てきて、映画だってことを思い出した始末。

「そして父になる」とか「八日目の蝉」とか、小説の「獏の耳たぶ」とか。
「産みの親と育ての親」的な作品はいくつも見てきたし、どれも涙なくして見られない。
これもそうで。

思いもよらない妊娠をして、育てられない母親。
どうしても子供が欲しいけど、授からない夫婦。
両社にとってWin-Winな仕組みであるベビーバトン(里親制度)。

両方が幸せになれるかと思いきや、子供を手放した母親ひかり(蒔田彩珠)にこれでもかと襲い掛かる辛い出来事。
どうしたらよかったんだろう。
ひかりの両親だって、ひかりのことを考えて子供を手放すことを勧めたんだろうに。
でもちょっと一方的過ぎた気もするけど。

うちの娘(7歳)があと7年後、妊娠してしまったとしたら、、。
私たちはどういう決断をするんだろうか。
そうならない為にもきちんと性教育しないとなあ・・・

こういう望まない妊娠の結果って。
どうしていつも女ばかりが損をすることになるんだろう。
相手側の男の子は何もなかったかのように、楽しそうな日常を過ごしているだろうに。

佐都子の母性というか、包容力というか。
佐都子にとってひかりは、自分の娘といってもいいくらいの歳の子で。
せっかくここまで育てた朝斗を奪いに来た脅威の相手なのに、彼女をそうさせた背景まで想像して出た「ごめんね」の言葉。。

原作をもう一度読み返そうと思います。
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